『源氏物語』は芥川賞、『枕草子』は芥川賞落選、『平家物語』は芥川賞も直木賞も落選だって・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3384)】
【読書の森 2024年7月18日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3384)
ゴーヤー(写真1~5)が花と実を付けています。ゴーヤーの花でヤマトシジミ(写真4)が吸蜜しています。ヤブカンゾウ(写真6)が咲いています。我が家のキッチンの曇りガラスにニホンヤモリ(写真7)が出勤。
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閑話休題、『もし「源氏物語」の時代に芥川賞・直木賞があったら――小谷野流「日本文学史早わかり」』(小谷野敦著、秀和システム)は、小説の形を取りながら、小谷野敦が独断と偏見で、日本の古代から近代までの各文学作品が芥川賞、直木賞にふさわしいか否かを論じています。
例えば、『源氏物語』は問題なく芥川賞、『枕草子』は芥川賞落選、『古事記』は芥川賞と直木賞をダブル受賞、『平家物語』は芥川賞も直木賞も落選といった具合です。
このほか、『土佐日記』、『蜻蛉日記』、『更級日記』、『大鏡』、『堤中納言物語』は芥川賞、『竹取物語』、『うつほ物語』、『落窪物語』、『和泉式部日記』、『夜の寝覚』、『栄花物語』は直木賞、『伊勢物語』、『大和物語』、『狭衣物語』、『とりかへばや物語』は芥川賞も直木賞も落選とされています。
ずっと時代が下ってきて最後に、芥川龍之介は芥川賞落選という落ちがついています。
小谷野の個人的な好き嫌いはいささか問題ありだが、本書一冊で日本文学史をざっと辿ることができます。