榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

統合失調症を患っている人には世界がこう見えているのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3581)】

【読書の森 2025年1月23日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3581)

カワセミの雌(写真1)のホヴァリングを目撃したが、撮影には失敗(涙)。イソヒヨドリの雄(写真2~4)、コゲラ(写真5、6)、キジバト(写真7)、コサギ(写真8、9)をカメラに収めました。クチナシ(写真10)が実を付けています。因みに、本日の歩数は11,999でした。

閑話休題、『今日もテレビは私の噂話ばかりだし、空には不気味な赤い星が浮かんでる――統合失調症の私から世界はこう見えた』(Himaco著、KADOKAWA)のおかげで、統合失調症を患っている人には世界がこう見えているのだと分かりました。

統合失調症について医師や研究者が書いた本はあるが、患者本人が患者であることを表明して書いた本は初めてではないでしょうか。統合失調症という病気の苦しさ、大変さ、そして病気を受け入れたうえでの頑張りが、ひしひしと伝わってきます。

発症編、発症した後で編、入院編、受け入れる編、伝えたいこと編――と、著者自身の体験が正直に、著者の得意なコミックス形式で描かれていきます。

「私には統合失調症の教科書のような本は書けません。その代わり『この病を知りたい』の種になればいいと思います。もし統合失調症について知る人が増えたなら病の早期発見・早期治療につながるかもしれない。患者本人やその周りの人がこの病を患った現実を否定せずに済むかもしれない。病を受け入れられたなら治療を続け、より良い現実を生きていけるかもしれない」というHimacoさん、大丈夫、あなたの思いは十分実現できていますよ!

あなたの勇気に敬服! あなたの人生が穏やかで、幸せだと感じられる日々でありますように!