榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

あなたもペンギンに詳しくなれる、著者と写真家のペンギン愛が籠もった一冊・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3956)】

【読書の森 2026年1月13日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3956)

夜明け時のコウノトリ(写真1~7)。我が家の餌台のシジュウカラ(写真8)、スズメ(写真9~11)、メジロ(写真12~15)。

閑話休題、『ペンギンの素顔――鳥類としての魅力にせまる』(細川博昭著、鎌倉文也写真、緑書房)には、著者と写真家の熱いペンギン愛が籠もっています。

●遡ると、ペンギンを含めた全ての鳥は小型の肉食恐竜に行き当たる。恐竜は卵を産み、そこから幼い恐竜が孵る。翼状の前足を持った恐竜が進化して、今の「鳥の翼」を生み出した。全身を覆う羽毛も祖先から受け継いだもの。

●ペンギンの故郷は、現在のニュージーランド周辺のようだ。今は大部分が海の底だが、かつて、ここは広い海岸線を持った大陸だった。

●DNAの分析等から、現生ペンギンの出現時期は、およそ1,300万年前という推測値が得られている。コガタペンギン属にその原型を残すオリジナル・グループから、まずエンペラーペンギン属とアデリーペンギン属が、その後、キガシラペンギン属とマカロニペンギン属、最後にフンボルトペンギン属が分離したと考えられている。なお、フンボルトペンギン属の中ではガラパゴスペンギンの分岐がかなり新しく(遅く)、およそ200万年前とされる。

●ニュージーランドの島には、遥か古代からペンギンたちが暮らしていた。コガタペンギン、ハネジロペンギン、キガシラペンギン、フィヨルドランドペンギンの4種が主たる国土である南島、北島に棲息している。周辺の島々には、スネアーズペンギンやシュレーターペンギン、イワトビペンギンもいる。なお、最初に誕生した今のペンギンの祖先に当たるペンギンは、スネアーズペンギンのように森の中で営巣していたのではないかと推察されている。

●ニュージーランドにいたペンギンの祖先は、飛ぶ必要がなくなり、海への適応を加速させて、ここから南半球の各地に拡散していったと考えられている。安心して地上で抱卵ができたニュージーランドという環境があったからこそ、ペンギンの今の暮らしがあるのかもしれない。

●ペンギン目ペンギン科は以下の6属で構成されている。
▶エンペラーペンギン属=エンペラーペンギン、キングペンギン
▶アデリーペンギン属=アデリーペンギン、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギン
▶コガタペンギン属=コガタペンギン、ハネジロペンギン
▶フンボルトペンギン属=フンボルトペンギン、ガラパゴスペンギン、ケープペンギン、マゼランペンギン
▶キガシラペンギン属=キガシラペンギン
▶マカロニペンギン属=マカロニペンギン、ロイヤルペンギン、シュレーターペンギン、フィヨルドランドペンギン、スネアーズペンギン、イワトビペンギン(キタとミナミに分かれる)

●ペンギンの大きさ比較
コガタペンギン<イワトビペンギン<フンボルトペンギン<ジェンツーペンギン<キングペンギン<エンペラーペンギン

●日本で見られるペンギンたち
エンペラーペンギン、キングペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギン、ヒゲペンギン、イワトビペンギン(キタ、ミナミ)、マカロニペンギン、フンボルトペンギン、マゼランペンギン、ケープペンギン、コガタペンギンの11種。中でも国内飼育数が最多のフンボルトペンギンは極めて多くの施設で見ることができる。

これからペンギンを見るときは、何ペンギンかが気になりますね。