榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

想像力を超えた構想力を身に付けよう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1268)】

【amazon 『構想力の方法論』 カスタマーレビュー 2018年10月14日】 情熱的読書人間のないしょ話(1268)

パンパスグラス(シロガネヨシ)の花穂が背比べをしています。ペンタス・ギャラクシー・パープルスターがさまざまな色合いの花を咲かせています。因みに、本日の歩数は10,220でした。

閑話休題、『構想力の方法論――ビッグピクチャーを描け』(紺野登・野中郁次郎著、日経BP社)は、想像力を越えた構想力を身に付けようと呼びかけています。そして、身に付けるための方法論が述べられています。

著者の言う構想力とは、想像力に基づきながら、現状を変革する実践知と規定されています。構想力を実際に活かすために「重要なのは構想―創造―採用(実践)の一連の働きを秩序立ててまとめ進めていくシステムです」。

もう少し詳しく見ていきましょう。「構想力とは、個人、組織が発揮するケイパビリティ(能力)であり、想像力、主観力、実践力を合わせた『存在しないものを存在させる力』です。それは新たな現実を紡ぎ出す綜合する力、物語り的(ナラティブ)な知です」。

「構想力は単なるアイデア発想ではなく、構想によって主体的に変化を起こす力です。構想知(主観力、想像力、実践力)を発揮して、構想の核をつくり、目的をつくり、実践の場(エコシステム)を語りつつ綜合していくことです。現実界に分け入り主観力をもって本質直観し、想像力を働かせてあるべき未来を構想していく。そして、思いを同じくする仲間たちと目指すべき目的界と現実界を往還しながら、より善い社会への変化を生み出すエコシステムをつくっていく。その実践のプロセスをたゆみなく続けていくことが私たちの求める構想力だといえます。個人、組織、企業、行政、国家といった既存の階層や境界を超え、知識、情報の担い手として個人も大規模な組織もコミュニケーションを通して意味のネットワークを形成していくことが課題となるのです。ただし、そこにもう一つ意識すべきことがあります。それが歴史的構想力です」。

歴史的構想力とは、どういうものでしょうか。「私たちがみずからを、過去から現在に至り、さらに未来に向かう『歴史的存在』として自覚し、想像力を広げるのです。歴史的構想力とは、現在から過去を見わたして過去から現在(過去における未来)を再発見し、その現在から未来を見通して望む未来を創造する力だといえるのです」。

著者は、構想力を根底から鍛えるのは、リベラルアーツだと結論しています。私は、この結論に全面的に賛成です。