榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

外国人から、日本人は口臭が強いと言われないためにすべきこと・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1275)】

【amazon 『日本人はなぜ臭いと言われるのか』 カスタマーレビュー 2018年10月21日】 情熱的読書人間のないしょ話(1275)

キノコ観察会に参加し、50種以上のキノコを観察することができました。キノコは私の不得意分野だが、キノコの図鑑や著作が多い大作晃一講師の分かり易い説明のおかげで、キノコに親しみを覚えるようになりました。チョウやガの蛹に寄生するサナギタケ、天然のエノキタケ(食用として売られているエノキタケは、ほとんど光に当てずに栽培される)、ヒイロタケ、アシグロタケ、エリマキツチグリ、ヒメツチグリの仲間、ホオベニシロアシイグチ、ヒトヨタケ、スッポンタケ(および、その断面)、スギエダタケ、オオホウライタケ、キツネノカラカサの仲間、ハナオチバタケ、サクラタケ、クサウラベニタケ、ベニタケの仲間、ヌメリハツ、フウセンタケの仲間、ノウタケをカメラに収めました。因みに、本日の歩数は10,299でした。

閑話休題、『日本人はなぜ臭いと言われるのか――体臭と口臭の科学』(桐村里紗著、光文社新書)には、意外なことが書かれています。

「在日外国人の約7割が、『日本人の口臭にガッカリした経験』があり、『オーラルケアをもっと徹底してほしい』と願っている」。日本人は、欧米人のように、日常的にキスをしたり、ハグをしたり、他人と密に接近することがないからではないかと考えられているというのです。

「不快なにおいは、周囲との関係性を悪化させるだけでなく、自分自身の内側の『危機』を伝えるシグナルである。においを放置すると、いつかは体調不良で病院送りになるかもしれない。・・・口臭や体臭は、自分自身の健康状態のバロメーターになる。健康な状態であれば、生理的な口臭や体臭はあっても、病的な不快臭はない。病的な不快臭があるということは、つまり、体が不健康で病的な状態であることのサインだ」。著者が、本書で一番言いたいのは、このことなのです。

「本来の自分のにおいである生理的な体臭や、誰にでも起こる生理的な口臭に対しては、過剰反応することなく、適切に認識し、自己管理し、活かす」。

「口臭というと、かなりイメージが悪いが、そもそも、口臭は誰にでもあるものだ。たとえ絶世の美人であっても、誰もが排泄をするのと同じように、生理的な口臭はある」。

「『口臭や体臭が強い』、もしくは、『普段とは違ったおかしなにおいがする』と感じたら、心身のコンディションを見直してほしい。口腔内や腸内、皮膚などの常在菌のバランスや、内臓の機能、代謝の状態、ストレスやメンタルの状態が、口臭や汗、尿、おならや便などのにおいを常に変化させている」。

「口臭については、8割が口腔内環境の問題だ。残りは、体内の問題で、呼気を通じて口臭として感じられる。ストレスも、口臭を強くする原因になる」。「病的な口臭の原因には、歯科口腔内疾患に起因する口の中の原因、耳鼻咽喉科疾患に起因する鼻やのどの原因、そして全身の原因がある」。どんなにおいがするかで、ある程度、原因疾患を推定できると、詳細な説明が施されています。

「口腔内の炎症が、全身病に深く関係していることが、最近の研究で明らかになっている。糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞なとの動脈硬化性疾患、認知症、さらには、がんのリスクまで高めることが報告されているのだ。口臭をケアする意義は、実に大きい!」。「九州大学大学院歯学研究院のグループは、歯周病菌の産生するLPS(リポ多糖)が、脳内の免疫細胞であるミクログリアを刺激し、脳に慢性的な炎症を引き起こすことが、中高年のアルツハイマー病の誘発・悪化因子になると報告している」。

何と、「1日3回、3分間、食後3分以内に歯を磨こう」という「3・3・3運動」は正しくないと、著者が断言しているではありませんか。「歯磨きするタイミングは、就寝前と、起床時の2回がよい。他の先進国では、このタイミングでの歯磨きが推奨されている。・・・食後に大切なことは、口腔内に残ると酸性化の原因になる食べかすを取り除くこと。また、唾液をしっかりと、口腔内や歯間、歯の付け根に行き渡らせることだ。そのために、食後は、口をすすぎ、歯間ブラシやデンタルフロス、ウォーターピック(口腔水流洗浄器)などを使って、口腔内の食べかすを取り除くことが大切だ。そして、唾液をしっかりと分泌させ、環流させることが重要になる」。具体的には、①起床時=歯磨き+口すすぎ、②各食後=歯間ケア+唾液分泌法+口すすぎ、③就寝前=歯磨き+口すすぎ――が推奨されています。

著者が予防医学を専門とする内科医だけに、説得力があります。