言葉の使い分けを知るには、『記者ハンドブック』が一番・・・【情熱的読書人間のないしょ話(537)】
【amazon 『記者ハンドブック(第13版)』 カスタマーレビュー 2016年9月23日】
情熱的読書人間のないしょ話(537)
週日の午後の公園は、シーンと静まり返っています。敷き詰められたような枯れ葉が秋を感じさせます。因みに、本日の歩数は14,711でした。
閑話休題、文章を書くとき、私は手許の『明鏡国語辞典』、『岩波国語辞典』、『記者ハンドブック(第12版)』にいつも助けられています。5年半ぶりの大改訂ということなので、『記者ハンドブック――新聞用字用語集(第13版)』(共同通信社編著、共同通信社)を購入しました。類書が多く出版されており、長年それらをいろいろ試してきましたが、私には本書が一番使い易いのです。
私がしょっちゅう開くのは「用字用語集」のページですが、これまで愛用してきた第12版と比べて、第13版では、私たちが言葉の使い分けに迷うことのないよう、語義、用例の見直しが行われています。
例えば、「足」の「使い分けに注意」として、「●足が速い[俊足]、●足が早い[売れ行き、鮮度]、●足を伸ばす[動作]、●足を延ばす[遠出]」という説明が加えられています。
「おさまる・おさめる」の「収」と「納」の使い分けの一例として、「●写真・ビデオに収める[撮る]、●写真・ビデオに納まる[撮られる]」が挙げられています。
「きく」の「利く」と「効く」については、「●わさびを利かせる[働かせる],●わさびが効いた[効果がある]」と分かり易く説明されています。
「作成」と「作製」については、「●○○を作成[内容に重点]デザイナーがカタログを作成、●○○を作製[大量生産に重点]カタログを作製し展示会で配布、●[注]本、CD、DVDなども同様に使い分ける」と、至れり尽くせりの説明が付されています。
「付ける」と「着ける」については、「●身に付ける[知識や技術]、●身に着ける[衣装や装身具]」と、説明が明快です。