本物のチョコレートとはどういうものか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(595)】
散策中に、カキの実に群がるスズメたちを見かけました。キジバトたちが木の実を食べています。コサギが足を使って追い出した小魚を捕捉しています。ダイサギとコサギが2mも離れずにいましたが、突然、喧嘩を始めました。野鳥に突かれて穴が貫通したカキの実です。因みに、本日の歩数は10,480でした。
閑話休題、『小さなお店で世界へ挑む――カカオ80%、本物のチョコレートをビジネスにする』(中野富美子著、クロスメディア・マーケティング)が、本物のチョコレートとはどういうものかを教えてくれました。
「私たち(家族)がカカオ研究所(という名の小さな店)を始めたきっかけは、ベトナム産カカオ豆のチョコレートとの出会いでした。今までのチョコレートとは違う、酸味が強い奥深い味と豊かで芳醇な香りに驚き、ビーントゥバーをやろうと決心したのです」。「カカオ豆の味を知ることは、頭をガツンと殴られるぐらいの感動でした」。「ひょんなことで素朴だけど新鮮なカカオの味に出会いました。その豆の味や香りそのものを楽しむという『新しい体験』をぜひ多くの人に味わってほしいと思っています。カカオ豆の香りをかぎながらチョコレートを食べるという、新しい食べ方をワインやコーヒー、抹茶・煎茶・紅茶・洋酒と楽しむ。これがもしかしたらカカオ豆が望んでいることかもしれないと思えてきました」。
ビーントゥバーとは何なのでしょうか。「Beanはカカオ豆、Barはチョコレートバー(板チョコ)のことで、Bean to Barとは、カカオ豆を仕入れて焙煎・粉砕するところから、板チョコレートになるまでの全ての製造工程を、一つの工房で行うことを意味します。ここ数年のチョコレート界のトレンドで、サード・ウェーブ(第三の波)とも言われています。今までのチョコレート製造は、すでにブレンドされたキューブチョコレートを溶かしなおし、独自の味付けをする製法がほとんどでした。ビーントゥバーは、カカオ豆本来の味が味わえる、本当のチョコレートを提供しようと、数年前からアメリカで始まり、今ではチョコレートの本場ヨーロッパ、また日本でも関東を中心に徐々にお店が増えてきました」。
福岡・飯塚のカカオ研究所は、駐車場に置いた四畳半のコンテナを工房に、木造のキャンピングカーを店にしています。
「カカオがスーパーフード(健康によい栄養分を豊富に含みながら、多くは低カロリーである食品)に挙げられているのは、ポリフェノールが多量に含まれていること、テオブロミンと呼ばれる成分にリラックス効果があるからです」。
私も本物のチョコレートを味わってみたくなりました。