心に響く俵万智の短歌・・・【情熱的読書人間のないしょ話(814)】
【amazon 『俵万智――史上最強の三十一文字』 カスタマーレビュー 2017年7月15日】
情熱的読書人間のないしょ話(814)
散策中に、アゲハチョウを見かけました。ヤブカンゾウが濃橙色の花を咲かせています。我が家の庭の片隅で、キキョウが白い花を咲かせ始めました。因みに、本日の歩数は10,369でした。
閑話休題、『俵万智――史上最強の三十一文字』(高木れい子編集、河出書房新社・文藝別冊)は、丸々一冊が俵万智に充てられています。
インタヴュー、対談、日記、俵万智論なども興味深いのですが、私にとっては、 やはり俵の短歌そのものが一番心に響きます。
●別れ来し男たちとの人生の「もし」どれもよし我が「ラ・ラ・ランド」(「インスタの桜」)
●一日を全部自分に使える日 書き継いでゆく牧水の恋(「インスタの桜」)
●インスタの桜が騒ぐ幾つもの「いいね」の中に君を見つけて(「インスタの桜」)
●「これもいい思い出になる」という男それは未来の私が決める(『プーさんの鼻』)
●水蜜桃(すいみつ)の汁吸うごとく愛されて前世も我は女と思う(『チョコレート革命』)
●焼き肉とグラタン好きという少女よ私はあなたのお父さんが好き(『チョコレート革命』)
●伝えてはならない思いを糸にして怨・怨・怨・怨とくさり編みする(『かぜのてのひら』)
●思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ(『サラダ記念日』)
●愛人でいいのとうたう歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う(『サラダ記念日』)
●泣き顔を鏡に映し確かめる いつもきれいでいろと言われて(「野球ゲーム」)
私の好きな作品を、発表時期が新しいほうから順に並べました。