本書のおかげで、ケルト人の全体像が見えてきた・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1018)】
【amazon 『図説 ケルトの歴史』 カスタマーレビュー 2018年2月5日】
情熱的読書人間のないしょ話(1018)
散策中に、全長40cmのワカケホンセイインコと、ツグミをカメラに収めることができました。因みに、本日の歩数は10,201でした。
閑話休題、ケルト人とはどういう人々なのかという疑問を抱いてきたが、『図説 ケルトの歴史――文化・美術・神話をよむ』(鶴岡真弓・松村一男著、河出書房新社・ふくろうの本)のおかげで、全体像が見えてきました。
「言語学的・考古学的に証明されてきた、ケルト文化のおおもとにある『ケルト(人)』とは、紀元前600年頃に古代ギリシア人が、西方ヨーロッパにいる異民族を『ケルトイ』と呼んだことに由来する名称で、それはケルト語を話す文化集団の意味であり、人種のことではない。『ケルト』とは言語・考古・神話・美術などから再建されうるヨーロッパの一文化を指す概念であるということだ。もしそれを『ケルト』と呼ばずとも、それはヨーロッパのなかの不可解な『異質』ではなく、明らかにヨーロッパを形成した多くの文化要素のひとつであったことは確かである」。
本書では、古代の「大陸のケルト」から中世の「島のケルト」までのケルト文化が俯瞰されています。
ユリウス・カエサルは、紀元前58年から51年にかけて、ローマの将軍としてガリア(現在は普通フランスを指すが、元来はベルギー、オランダ、ドイツ、スイスも含んだケルト人地域全体を指した)のケルト人を平定する戦いを指揮したが、その著書『ガリア戦記』の第6巻において、ケルト人の社会や信仰について貴重な証言を残しています。