釈迦の教えが心に沁みてくる、工夫された仏教入門書・・・【あなたの人生が最高に輝く時(83)】
つい先日の会合で隣り合わせになった、ずっと年下の獣医師の山一泰彦さんと仏教の話で盛り上がった。彼が敬愛して已まない仏教講師の著書『幸せのタネをまくと、幸せの花が咲く』(岡本一志著、1万年堂出版)の一読を強く勧められた。
著者は浄土真宗に帰依しているようだが、本書に親鸞の名は登場しない。専ら釈迦の教えを、一般の人にも分かり易い言葉で伝えよう、人々の悩み解決を手助けしたいという思いから、随所に工夫が凝らされている。
●仏教を説かれたお釈迦さまは、「どんな結果にも必ず原因がある。原因なしに起きる結果は一つもない」とハッキリと教えていかれました。・・・平たい言葉でいいますと、「まかぬタネは絶対生えないが、まいたタネは必ず生える」ということです。
●お釈迦さまは、「生まれつき運がよい、悪いとは決まっていないのだよ。運命はこれからいくらでも変えていけるのだよ」と教えられています。
●自分が悩み、苦しんでいるものは何?――原因がハッキリすると、悩みは解消する。
●「あなたの幸せ、不幸せを決めているのは。あなたの行いなのだよ」とお釈迦さまは教えられています。
●「私たちの運命は、自分の行いによっていくらでも変えていけるのだよ」と教えられたのです。
●なかなか結果が出ない時は、定期預金をしていると思えばいい。
●どんな人と出会うか、どんな環境に身を置くかで、人生はガラリと変わる。
●「よく見られたい」という見栄が、あなたを生きづらくさせている。
●意地をはらず、「ごめん」とあやまるほうがずっといい――大切な人を失う後悔を思えば。
●努力の成果は、ある時パッと花開く――あせらずタネをまき続けよう。
●決意したことを続けるコツ――まずは「今日だけ」と思ってやってみよう。
●モテる人のポイントは、「気配りのできる人」――人は、話を聞いてくれる人が好き。
●相手が心を閉ざさない注意のしかた――よく話を聞いて、ほめて認めることから始める。
●「あなたの気持ち、分かります」というメッセージが、相手の心を軽くする。
●お釈迦さまは、「人を思いやり、優しくすることは、相手を生かすだけでなく、自分を明るくまっすぐ生かす、幸せのタネまきなのだよ」と教えられています。
●一緒に過ごせる時間は、あとどれだけ?――「限りがある」と思えば、相手を自然と大切にできる。
仏教の入門書としては、最適な一冊と言えるだろう。