あなたも、「11の型」で聴き手をワクワクさせる「よい説明」ができるようになる!・・・【MRのための読書論(220)】
【よい説明】
『「よい説明」には型がある。』(犬塚壮志著、日経ビジネス人文庫)の著者は、「よい説明」とは、聴き手の感情を刺激し、聴きたくなるようにワクワクさせる説明と定義している。
「よい説明」のメリットが4つ挙げられている。
▶伝えたい内容を、聴き手が最短の時間で正確に理解できる。
▶スピーチや自己紹介で「できそうな人だ」、「この人と仕事がしたい」と思ってもらえる。
▶プレゼンや会議で自分の提案が通り、やりたいことが実現できるようになる。
▶初対面の人に「またこの人の話を聴いてみたい!」と思ってもらえる。
【11の型】
著者が編み出した11の型に話の素材を流し込むだけで、「よい説明」ができるようになると断言している。
▶第1の型=メリット訴求――聴き手を前のめりにさせる特効薬
「『話を聴くメリット』がわかると聴き手は前のめりになる」。
▶第2の型=対比――理解度の大幅アップ
「人は比べることで初めて深く理解できる生き物」。
▶第3の型=因果――腹落ちさせて納得感アップ
「『謎はすべて解けた!!』のゾクゾク感」。
▶第4の型=カットダウン――聴き手の負担軽減
「情報過多は聴き手のストレスになる」。
「聴き手が一発でわかる本質的な捉え方を示す」。
▶第5の型=破壊――説明による「理解のショック療法」
「前半で、聴き手が当たり前だと思っている『常識』を否定して破壊し、ショックを与える」。
「後半で、そこを埋める新しい理論(本来の説明ネタ)をかぶせて再建する」。
▶第6の型=ニュース――食いつき度アップ
「人は『新しいもの』が大好き」。
▶第7の型=希少性――「知りたい欲求」の創出
「世阿弥も認めた『ここだけの話』が持つ威力」。
▶第8の型=伏線回収――聴きたくなる罠を仕掛ける
「『なるほど!』は『快感』なのだ」。
▶第9の型=決断誘導――聴き手の決断をコントロール
「こちらに都合のよい『前提』をつくる」。
「こちらに都合のよい『選択肢』をつくる」。
▶第10の型=自己主張――論破せずに「自分」を通す
「『論破する』は百害あって一利なし」。
「『イエス』から始めることがポイント」。
▶第11の型=欠如アピール――「埋まらないもどかしさ」の解消
「『足りていないもの』を人は『埋めたくなる』」。
【残念無念】
第9の型(こちらに都合のよい「前提」、「選択肢」をつくる)と、第10の型(相手を論破しない)を若い時に知っていたら、私の企業人としての人生は違ったものになっていたことだろう。
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