悩まない人は、どういうスキルを身に付けているのか・・・【MRのための読書論(228)】
悩まない人
世の中には、悩まずに、仕事や人生を充実させている人がいる。そういう人は、どういうスキルを身に付けているのか。その秘訣が『悩まない人の考え方――1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』(木下勝寿著、ダイヤモンド社)で明かされている。
悩まない人は、悩みがないわけではなく、悩むことに時間を費やさないから、いつでも物事をうまく進められるのだ。
悩まない人の思考アルゴリズム
●「うまくいかない」と「思いどおりにいかない」をしっかり区別する。「想いどおりにいかない状態」とは、「予定していたルートでは」ゴールに辿り付けない状態を意味している。世の中で起きている「問題」の9割は、「思いどおりにいっていない」に過ぎない。
●「問題そのものを解決する」よりも、「問題を問題でなくする」、あるいは「問題を『具体的な課題』に昇華させる」ことを目指す。「やるべきこと」がはっきりしている問題を「課題」と呼ぶ。
●人生では悪いことが起きるが、それをきっかけとして何らかの変化が生まれ、最初の悪いことを上回る「いいこと」が起きる。このマインドを身に付けた人を「運がいい人」と呼ぶ。運のよさとは「ラッキーな出来事」に出会う確率の高さではなく、全ての出来事をラッキーなものと解釈できるスキルなのだ。
●全ての悩みは「1時間集中」で消える。どんな悩みも時間をかけずに解消できると知っているので、悩みに直面したら、「その場で」何とかしてしまう。フリーハンドで腕組みをしながらボーッと考えていると、思考は堂々巡りを始める。これでは1時間で結論を出せない。問題を検討するときは、必ず文字でアウトプットすべきだ。
●悩みたくないなら「書く」一択。まとまった時間に集中して検討するときには、頭の中だけであれこれ考えるのは禁物。必ず文字や図でアウトプットしていこう。
●「面白い仕事」と「面白くない仕事」があるのはなく、「どんな仕事も面白くできる人」がいるに過ぎない。仕事がつまらないのは運のせいではない。ましてやその仕事を任せた上司のせいでもない。原因は「仕事を面白くするスキル不足」である。だから、仕事をゲーム化できる人になる。
●うまくいかないときは、目的は変えずに、手段を変える。
●行動力とは「調べる力」である。
●他者と衝突したとき、ひとまず相手側の観点から物事を見直す。他人の思考回路に興味を持つ。
●「競合にやられて嫌なこと」を全部やる。
●「株式会社ジブン」で生きていく。「勤務先に自分が雇われている」のではなく、「勤務先の会社と『株式会社ジブン』が業務提携契約を結んでいる」という世界観で仕事をする。
●「決まった前提」から垂直方向(ヴァーティカル)に「決まった結論」を引き出すのがロジカルシンキングだとすると、ラテラルシンキングは水平方向に「異なる前提」を広げていき、そこから「異なる結論」を導き出していく。
●「自分の失敗」ではなく、「他者の成功」に目を向ける。悩まないためには「成功例に学ぶ」のが一番。
●「非合理な自分」を受け容れる。非合理な前提を置いたうえで「次の一手」を考える。
●事前に「最悪の未来」についてじっくり考える。想定し得る限りの「一番望ましくない事態」を思い描き、そのとき自分に何が起こるのかをしっかり確認する。そして、自分がその「最悪」に耐えられると判断したときに初めて、物事に着手する。
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