榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

現時点の地震学は地震予知はできないが、長期予測はできる・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3585)】

【読書の森 2025年1月27日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3585)

10日間、通い続けた甲斐があり、辛うじてヒクイナ(写真1~7)を撮影することができました。バン(写真8~13、その若鳥(写真14、15)、オオバン(写真16)をカメラに収めました。ケイオウザクラ(啓翁桜。写真17)が咲いています。因みに、本日の歩数は11,556でした。

閑話休題、『地震を知って震災に備える』(平田直著、亜紀書房)のおかげで、地震と震災について多くのことを学ぶことができました。

●震度は地面の揺れの強さの程度であり、マグニチュード(M)は地下で起きる地震そのものの大きさを表す単位である。

●マグニチュードが0.1大きいとエネルギーが約1.4倍になる(例えば、M7.8の地震はM7.3の地震の約6倍エネルギーが大きい)。

●南海トラフでは繰り返し、100年から200年周期で大きな地震が発生している。最後に起こった1944年の東南海地震(M7.9)と1946年の南海地震(M8.0)から80年は経っているので、そろそろ地震が起きてもおかしくない状態なのだ。

●M8から9の南海トラフ地震が30年以内に来る確率が時間予測モデルを使うと70、80%になるというのは高く見積もり過ぎているという指摘には賛成できない。現在のように精度のよいデータのない時代の数字についても、誤差を評価したうえで積極的に用いる必要があるからだ。

●現時点の地震学は「いつ、どこで、どのくらいの大きさの地震が発生する」かを事前にいう地震予知はできない。しかし、「どのくらいの期間の間に、ある地域に、ある程度以上の大きさの地震が発生する」という長期予測(確率)はできる。

●震災を生き延びるには防災リテラシーを高め、万が一に備えることが必要である。