原点に戻り、日本国憲法の原典を読んでみよう・・・【山椒読書論(274)】
【amazon 『日本国憲法』 カスタマーレビュー 2013年9月8日】
山椒読書論(274)
憲法論議が喧しい中、原点に戻る意味で、憲法を読み直そうと、『日本国憲法』(「写楽」編集部編、小学館)を手にした次第である。
本書は、原典に忠実だが、読み易いように工夫が施されている。原典にはないルビ(振り仮名)が全文に振られている。原典は歴史的仮名遣いだが、ルビは現代仮名遣いが採用されている。
各ページの下段で語句の説明がなされている。
所々に、読者の息抜きのためか、カラー写真が挿入されている。なぜか、私には、静岡県湯ヶ島の露天温泉に浸かる家族(父、母、長女、長男)の笑顔の写真が印象に残った。
巻末に付録として大日本帝国憲法と英訳日本国憲法が付けられている。
因みに、日本国憲法の前文は、こう始まっている。「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」。