榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

池上彰と佐藤優が、新聞、雑誌、ネット、書籍の最強の読み方を告白・・・【MRのための読書論(151)】

【amazon 『僕らが毎日やっている最強の読み方』 カスタマーレビュー 2018年7月19日号】 MRのための読書論(151)

最強の読み手

僕らが毎日やっている最強の読み方――新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』(池上彰・佐藤優著、東洋経済新報社)には、最強の読み手といえる池上彰と佐藤優の方法論が具体的に明かされている。

新聞

●世の中を「知る」には新聞がベース、世の中を「理解する」には書籍がベース。
●知は「武器」であり「楽しみ」でもあり、生き残るための「防具」にもなる。
●新聞を読んでいなければ、人から深い情報は引き出せない。
●俯瞰して見ることのできる「一覧性」こそ新聞のよさで、だからこそ速く読める。

雑誌

●『選択』と『FACTA』の2誌は毎号、隅から隅まで読んでいる。

ネット

●ネットは「上級者」のメディア。情報の選別には、かなりの知識とスキルが必要。
●ネットは「非常に効率が悪い」メディア。同じ時間なら、新聞や雑誌を読むほうが効率的。
●グーグル検索はじつは効率が悪いことを知る。ウィキペディアは、内容の信憑性にバラツキあり。
●自分の専門以外の分野では、何か確認したい事柄が出てきたら、まずは「ジャパンナレッジ」(ネット上の有料の百科事典)の情報に頼る。
●調べ物はネット検索よりも、辞書・事典サイトが効率的。「冥王星」の項目で、情報の新しさを判断する。
●百科事典を引く習慣は、ウィキペディアの不確かな情報を避けるだけでなく、きちんとした知識を身につけるためにも効果的。
●ネットサーフィンとSNSは、インプットの時間を蝕む。時間を確保するには「ネット断ち」「スマホ断ち」も大事。
●ネットにつながらない「不自由さ」が知的強化になる。まずは1日1時間の「ネット断ち」から始める。
●「何でも保存」「とりあえず保存」では記憶に残らないので意味がない。

書籍

●世の中を「理解する」には書籍が基本ルール。基礎知識は、書籍でしか身につかない。
●いくら新聞、雑誌、ネットを熱心に読んだところで、土台となる基礎知識が抜けていると、自分の頭でニュースや記事を深く理解することはできない。
●世の中を「理解する」には書籍がベース。いい基本書を熟読し、基礎知識を身につける。
●リアル書店にはあらゆる知識が詰まっている。書店に並ぶ本のタイトルと帯の文章を見るだけでも、いろいろな情報を得られ、勉強になる。
●どんなジャンルでも、タネ本はせいぜい3冊以内。
●「本は費用対効果が高い」ことを意識する。
●いい本に出合うコツは「本をたくさん買う』こと。本は「迷ったら買う」が原則。本の情報は安い。
●すべての本を最初から最後まで読む必要はない。
●「読み方」は本の種類で変える。基本書は熟読し、速読の本も「はじめに」「おわりに」は目を通す。
●読み終わったら著者名と書名、日付を手帳にメモする。
●読書には「ネット断ち」と「酒断ち」が重要。極論をいえば、「酒を飲むのは人生の無駄」。
●アウトプットを意識することで、読書によるインプットの質が深まっていく。
●「通勤時間は絶好の読書タイム」と考える。飛行機では思ったより本が読めない。新幹線が最適。

読まないと損してしまう――本書は、間違いなく、そういう類いの本である。