君は、自分は「頭のいい人」だと勘違いしていないか・・・【MRのための読書論(218)】
話す前に考えよう
『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉著、ダイヤモンド社)は、思考の質を高めるコツを身に付ければ、だれでも「頭のいい人」になれると断言している。
「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの黄金法則
- ①とにかく、感情に任せて反応するな。
- ②その人の頭のよさは、他人が決める。
- ③人は、自分のことをちゃんと考えてくれている人を信頼する。
- ④人と闘うな、課題と闘え。
- ⑤伝わらないのは、話し方ではなく、考えが足りないせい。
- ⑥知識はだれかのために使って初めて知性となる。
- ⑦承認要求を満たす側に回れ
「知性」と「信頼」を同時にもたらす5つの思考法
①「客観視」の思考法――まずは、バカな話し方をやめる
▶バイアスに意識的になり、自分と反対の意見や統計データにあたることで思考を深めよ。
▶身近な言葉の微妙な違いに意識的であれ。
▶言葉に敏感になることで、思考の解像度が上がり、見えている世界も、伝わり方も変わる。
▶成り立ちを知ることで、人と違うアイディアも深い議論も生まれる。
- ②「整理」の思考法――なぜ、頭のいい人の話はわかりやすいのか?
▶頭のいい人は、話す前の「理解」に時間を使う。
▶話のわかりやすさは、理解の深度で決まり、理解の深度は、どれだけ分けて整理できるかで決まる。
▶結論から話せるようになる最も簡単な方法は、結論とは何かを相手に聞くこと。
▶自分のしたい話ではなく、相手が聞きたい話から話して、相手の聞くスイッチを入れる。
▶事実と意見を分ける。
- ③「傾聴」の思考法――ちゃんと考える前に、ちゃんと聞こう
▶他人が話しているときに、自分が話すことを考えていないか。
▶アドバイスしたいときほど、相手の話を整理しながら正確に聞く。
- ④「質問」の思考法――深く聞く技術と教わる技術
▶コミュニケーションの醍醐味は、一緒に思考を掘り下げることで、ひとりでは気づかなかったことに気づくこと。
▶質問の前に仮説を立てる。
▶教わるのがうまい人は、聞きやすい人や身近な人ではなく、「聞くべき人」を考えてから聞きにいき、さっさと課題を解決し、成長する。
- ⑤「言語化」の思考法――最後に言葉にしてインパクトを残す
▶言語化の質がアウトプットの質を決める。
▶自分なりに再定義せよ。
▶名前のないものを見つけたら名前をつける。すると、自然と思考の質は高まる。
「頭のいい人」になりたい人はもちろん、自分は「頭のいい人」だと勘違いしている人にとっても、最高・最強・最良の必読書である。
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