あかあかやあかあかあかやあかあかやあかあかあかやあかあかや月・・・【ことばのオアシス(46)】
【薬事日報 2010年9月22日号】
ことばのオアシス(46)
あかあかやあかあかあかやあかあかやあかあかあかやあかあかや月
――明恵
月をこよなく愛し、「月の歌人」と呼ばれた僧・明恵(みょうえ)の、何とも個性的な和歌。「凡そ仏道修行には、何の具足も入(要)らぬ也。松風に睡(ねむ)りを覚まし、朗月を友として、究め来(た)り究め去るより外の事なし」という彼の言葉からも明らかなように、月は彼の友であったのだ。
宋(中国)から茶の種を持ち帰った栄西から、その種を譲り受けた明恵は、京都北西の山中に位置する栂尾(とがのお)の高山寺で茶を育て、当時、ごく一部にしか知られていなかった茶の効用を世に広めた。これが宇治茶の始まりといわれており、高山寺の境内には明恵縁(ゆかり)の茶園がある。
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