ブログなどでアウトプットするほど、次のチャンスがやってくる・・・【山椒読書論(837)】
『自分の言葉で書く――思いが届く・相手が動く「文章」の書き方』(さわらぎ寛子著、明日香出版社)の著者は、AI時代に「自分の言葉で書く」ことの意味を追求している。
AIツールを活用すれば、誰でもすぐに整った文章を作れる時代だが、AIの言葉には体温がない、一方、たった一人で悩んで書いた文章には体温やリズムがあるというのだ。
自分の言葉で書くためのヒントが、いくつも得られた。
●一つひとつの文章の根底に流れるテーマを決めておくと、「この人らしい」と読者が感じるような文章が書ける。
▶どんなものに魅力を感じるか。
▶どんな生き方や姿勢をカッコいいと思うか。
▶人生において大切にしている価値観。
▶仕事をする上でのポリシー。
●最近あった「嬉しかったこと」について、「嬉しかった」という言葉を使わずに、シーン描写やできごとの分解を使って書いてみよう。
●わかりやすく伝えるために見直したいポイント
▶1記事1メッセージ、1文1メッセージ。
▶具体的に書く(抽象表現を減らす)。
▶同じフレーズを繰り返し使わない。
▶順接の接続詞を多用しない。
▶「~という」、「自分の~」など、なくても伝わる語を省く。
▶すらすら読めるリズムを作る。
●ハマる力、自分の欲望に素直になろう。
▶AIにはできない、人間だからできることって何だろうと考えると、出てくる答えは「何かにハマる」ことだと思う。
▶何かにハマれるということは、好奇心を持って、情報を捕まえにいって、自分なりに分析できるということ。
▶いい文章には熱量がある。熱量を持って何かを語るには、何かに熱くハマる体験が必要なのだ。
●「できなかった」から「できるようになった」までの過程を、再現性を持って伝えることができると、自分だけのコンテンツになる。
●美学や使命感が伝わってくる文章に人は惹かれる。
●あなたが好きな「書き手」の発信内容に学ぼう。
●認知を広げる拡散には、XやTikTok、Instagramで広く浅く。深いファンを増やすには、ブログ、メルマガで狭く深く。ブログやメルマガなどの長文はもう読まれない、と何年も前から言われているが、今でもブログもメルマガも健在で、長文だって読まれている。ChatGPTなどのAIが登場してからは、「便利なまとめ記事」の需要が減り、書き手の顔が見える記事の人気が高まっている。
●外に向けて書くからこそ、言葉が洗練される。文章力が上がったらブログを書こう、ではなく、直ちにブログを始めよう。書いていく中で文章力が磨かれていくのだから。
●書くことで、なりたい自分になっていく。
●ブログなどでアウトプットするほど、次のチャンスがやってくる。
●書くことで、まだ出会っていない誰かとつながれたり、思ってもいなかった体験をしたりできる。
私がブログを始めて21年になるが、「アウトプットするほど、次のチャンスがやってくる」ことを何度も体験しています。