身近な人が亡くなった後の手続きが、時間軸で示された最高の参考書・・・【情熱的読書人間のないしょ話(91)】
【amazon 『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』 カスタマーレビュー 2015年6月16日】
情熱的読書人間のないしょ話(91)
オランダのアムステルダム国立美術館でヨハネス・フェルメールの「The Kitchen Maid(牛乳を注ぐ女)」と対面したときは、長時間、その前から動くことができませんでした。その後も、彼の作品は見逃さないように努めてきましたが、私にとってのフェルメールはこの作品抜きには考えられません。働く女の健康な逞しさに惹きつけられてしまったのです。彼女に初めて出会った時の感激を忘れないように、書斎に実物大の絵を掲げています。
閑話休題、『身近な人が亡くなった後の手続きのすべて』(児島明日美・福田真弓・酒井明日子著、自由国民社)の内容と気配りは、類書を圧倒しています。
先ず、巻頭に、読者が手続き・届け出の全てを大まかに把握できるように、時系列のグラフが掲載されています。
続いて、「大切な方が亡くなった直後に行う手続」、「落ち着いたら行う諸届、諸手続」、「遺族年金等の手続」、「遺産相続手続の基本」、「相続・名義変更の手続」、「相続税の基本的手続」が、経験豊富な税理士、司法書士、社会保険労務士の3人によって分かり易く解説されています。
さらに、最後の章で、自分自身の老後・死後を考えるための「生前対策の基礎知識」に言及するといった具合に、至れり尽くせりです。公正証書遺言以外の遺言は面倒な検認が必要になることなど、大変勉強になりました。