全国の81の銭湯巡りが楽しめる本・・・【情熱的読書人間のないしょ話(978)】
【amazon 『銭湯は、小さな美術館』 カスタマーレビュー 2017年12月26日】
情熱的読書人間のないしょ話(978)
街には正月を迎える雰囲気が漂っています。『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』を一気に読み終わりました。因みに、本日の歩数は10,420でした。
閑話休題、『銭湯は、小さな美術館』(ステファニー・コロイン著、啓文社書房)を読み進めていくと、懐かしさが込み上げてきました。
私が育った東京・杉並の荻窪には、当時は銭湯があちこちにありました。どの銭湯も、堂々とした宮造り建築でした。大振りの木製の番号札を下へ押し込む方式の下駄箱、壁一面に描かれた富士山のペンキ絵、湯上り後、小さな和風の庭を眺めながら涼むための縁側などが、瞼に浮かんできます。普段は家の風呂に入るのですが、休日は昼間に銭湯に行くのが我が家の習慣でした。広々とした湯船に窓から射し込んだ太陽がきらめいて、何とも気持ちが伸び伸びとするのです。父と男同士の話ができるのも嬉しいことでした。
本書では、銭湯に魅入られたフランス人の著者が訪ねた81の銭湯が紹介されているので、全国の銭湯巡りを楽しむことができます。