榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

子どものコアラが食べるのはユーカリではなく母親の便だって・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1444)】

【amazon 『雑学 無敵の237』 カスタマーレビュー 2019年4月3日】 情熱的読書人間のないしょ話(1444)

ソメイヨシノ、イズヨシノ、コヒガン、カスミザクラ、ヤエベニシダレと、サクラ三昧の一日でした。因みに、本日の歩数は10,987でした。

閑話休題、『雑学 無敵の237――できる大人は知っている』(話題の達人倶楽部編、青春出版社)には、雑学のネタが237も詰まっています。

例えば、「血液型『O型』の本来の呼び名は『0(ゼロ)型』?」は、こんなふうです。「1901年、最初に血液に型があることを発見した、オーストリアのラントシュタイナー博士らは、当時はA・B・Cとしていたのである。A抗体を持つのがA型、B抗体を持つのがB型、どちらの抗体も持たないものをC型としたのだが、その後の研究でどちらの抗体も持つタイプが見つかってしまった。そこでこの新しいタイプをAB型として、持たないC型は『0(ゼロ)型』と名を改めたのである。つまり、持っている抗体の型で分類・命名したのだから、どちらの抗体も持っていないことから『ゼロ』ということにしたわけだ。アルファベットのA、Bと並列されているため、同じアルファベットを用いてO(オー)ということになってしまったが、正しくは0(ゼロ)だ。0(ゼロ)がO(オー)に変わった経緯は不明である。そそっかしい人が見誤ったのか、A・Bときてゼロでは変なのでオーにしたのか・・・」。

「勘定を払うのに『お愛想して』はなぜヘンなのか」。「寿司屋などで会計をするときに、店の人に『お愛想して』と声をかけるお客がいるが、これはちょっとヘンな使い方。・・・寿司屋や料理屋が勘定を『お愛想』という言葉を使うのは、そもそも「帰ってほしくないんですが』という気持ちを込めて、無礼を遠慮しつつ勘定書きを差し出すという意味合いを持っているからなのだ。お客のほうから『お愛想して』というのはまさに主客転倒だ。お客は『お勘定』と声をかけ、店の人は『はい、お愛想ですね』と返すのがスマートなやり取りだ」。

「悲しい、苦しい、悔しい、うれしい・・・涙の種類で実は味が違う?」。「どちらの涙も自律神経が刺激されて流れることにかわりはないが、交感神経が刺激されたのか、副交感神経が刺激されたのかによって、流れる涙の量や味が違ってくる。嬉しいときや怒りを感じたときの交感神経が刺激された場合の涙は、量が少なく、塩化ナトリウムの量が多くなるので塩辛い。一方、感動したときの副交感神経が刺激された場合は、涙の量が多くなり、粘液や油脂成分が少なく、水分が多くなるので、涙全体の量も多くなり、サラサラとしていて、味は薄く、さほど塩辛くはならない。同じ涙なのに、感情の種類によって味が変化するのだから、じつに不思議である」。

「子どものコアラが食べるのはユーカリではなく母親の便」。「ユーカリの葉を食べることができるのは、成長したコアラだけである。つまり、赤ちゃんのコアラは、まだお腹の中のバクテリアの数が少なく、ユーカリの毒を解毒するだけの力がない。そこでコアラの赤ちゃんは、離乳期を迎えると、お母さんの便を食べる。この時期のお母さんコアラの便を幼いコララが食べると、お母さんの体内にあったバクテリアが子どもの体内で増えていき、やがて自分でユーカリを消化できるようになる。つまり、お母さんの便は、幼いコアラの離乳食というわけだ」。

面白くて、ためになる一冊です。