榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

世界のガたちは、息を呑むほど美麗だ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1660)】

【amazon 『世界の美しい蛾』 カスタマーレビュー 2019年11月2日】 情熱的読書人間のないしょ話(1660)

いくら調べても何という種のカメムシか分からないので、研究者に尋ねたところ、近似種のアオクサカメムシの幼虫との区別が難しいが、ミナミアオカメムシの幼虫と考えられるとの回答が得られ、漸くすっきりしました。スズメガ科のホシホウジャクは、ゼンマイ状の口吻を驚くほど長く伸ばして吸蜜します。因みに、本日の歩数は11,145でした。

閑話休題、大型図鑑『世界の美しい蛾』(岸田泰則編著、グラフィック社)を開いた途端、チョウとガは同じ鱗翅目に分類されるとか、両者の形態や生態の違いはどうとかといった小難しい議論そっちのけで、美しいガたちに見入ってしまいました。

本書には約100種のガが収録されていて、いずれも独特の美しさを有しているので甲乙をつけ難いのだが、私の独断でベスト10を選んでみました。
①プラットベニチラシ――分類、生態ともに未知な部分の多い蛾
②ハナムグリガ――透過性のある翅と青い胴。複雑な分類の歴史をもつ
③ビルゴオボコヒトリ――北アメリカのヒトリガは虎模様の「Virgin tiger moth(英名)」
④イザベラミズアオ――欧州で「最も美しい蛾」は保護動物に指定された希少種
⑤ハグルマヨトウ――モノトーンの「歯車」は他種にない固有の紋様
⑥タナバタユカタヤガ――ウスベリケンモン亜科としては非常にビビッドな色合い
⑦キボシルリニシキ――光沢のある色合いが美しいえんじと藍のコントラスト
⑧オキナワルリチラシ――様々な色彩変異がみられる美麗な翅をもつルリチラシ
⑨アフリカミドリスズメ――アフリカ南部に生息する同大陸で最も美しい蛾 
⑩オオオナガヤママユ――尾状突起の長さが150mmを超えるヤママユガ
次点 クロメンガタスズメ――胸部背面にドクロ状の「面型」をもつ気の荒い蛾