榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

ロッテで球団創立以来最多観客数を達成した山室晋也のリーダーシップ論・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2230)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年5月22日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2230)

キンシバイ(写真1~4)、フェイジョア(写真5、6)、アルストロメリア(写真7、8)、ツキヌキニンドウ(写真9~11)が咲いています。我が家の庭では、サツキ(写真12)が咲いています。

閑話休題、『経営の正解はすべて社員が知っている』(山室晋也著、ポプラ社)は、プロ野球球団・千葉ロッテマリーンズ社長として、創立以来初の単体黒字、売上1.8倍、球団創立以来最多観客数を達成した山室晋也のリーダーシップ論です。

「私のやったことといえば、一人ひとりの『生の声』を聞いたこと。そして彼らが働きやすくなるように、働いていて『楽しい』と思えるように調整していったこと。ただそれだけです」。「とくに奇をてらった質問はありません。会社全体と自分の部署について、●良い点、●改善すべき点、●提案、意見、展望――を聞いているだけです」。「時間がかかっても『全員』からヒアリングする」。

「見えてきたネガティブ面を、どうポジティブに転換させるか。そしてポジティブ面をどう増幅させるか。組織づくりの大きなテーマです」。「どうしたら一人ひとりの『夢』を叶えられるかをリーダーが真摯に考え、実現できるようにお膳立てをすると、組織は大きく動き出します」。「縁の下の力持ちこそ、表彰で報いる。すると組織全体が一気に活性化します」。

「明確な優先順位づけをして問題を解決する」。

机上の空論でなく、文句のつけようのない実績を上げた人物の体験論だけに、説得力があります。