榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

自家製納豆に挑戦してみた・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2299)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年7月29日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2299)

ホウセンカ(写真1、2)、モミジアオイ(写真3、4)、ヒマワリ(写真4、8)が咲いています。色鮮やかなハゲイトウ(写真5~8)の葉が目を惹きます。我が家にアブラゼミ(写真9)がやって来ました。

閑話休題、『理系研究者の「実験メシ」――科学の力で解決! 食にまつわる疑問』(松尾佑一著、光文社新書)は、某大学で生物学を教える研究者の「食」に関する実験体験録です。

私は、毎日、朝食時、夕食時に必ず納豆を食べるほどの納豆大好き人間です。従って、「自家製納豆の最適解」の章に注目しました。

「納豆の作り方を調べるため図書館に行ってみた。納豆に関する本をいろいろ調べて回った結果、数多の学術書よりも『菌の絵本 なっとう菌』(農文協)というものが一番わかりやすかった。絵本なのだが、かなり専門的なことまで書かれていたので、これを参考にすることにしよう。納豆の作り方をおおまかに整理すると、①大豆を煮る、②納豆菌を①にうえつける、③約40°Cで保温し、納豆菌の活動により発酵させる、④4°Cほどの冷蔵を経て、食す」。

「納豆を自宅で作るというのは、いろいろな人が試していて、ネット上に記事を載せている。これまで述べた通り、納豆菌や藁までもが通販で気軽に買うことができるのだ。そこで本書では独自色を出すために、食中毒の原因となるサルモネラ菌の検出試験をやってみたい」。

「実際に納豆を作ってみて、物事には手順があり、手順には理由があることを再発見した思いだった。顕微鏡もない昔から、納豆菌は藁に住んでいること、および発酵という概念が明らかでない中で暖かい場所に1日置くことで納豆が作られることを発見したことのすごさを思い知った。顕微鏡やPCR装置もある現在、先人の知恵の一つひとつを科学的に検証するのはとても面白いことなのではないかと、出来上がった大量の納豆を食べて片付けながら、ふと思うのだった」。

写真や説明イラストも添えられており、楽しく読めたが、生まれてから一度も料理したことのない私には、とても無理だと思い知りました。今後とも、毎日、食べ続けることに徹します(笑)。