榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

江戸幕府の御家人のことなら、本書に任せろ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2492)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年2月12日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2492)

ノスリ(写真1~3)、モズの雄(写真4)、ホオジロ(写真5、6)、カワセミの雌(写真7~9)、カシラダカ(写真10~12)、カワラヒワ(写真13~15)の数十羽の群れ、ジョウビタキの雌(写真16、17)をカメラに収めました。なお、ノスリはこの撮影後、上空を悠々と旋回しました。そこへ、もう1羽のノスリが飛んできて、旋回に加わりました。因みに、本日の歩数は14,966でした。

この後、上空を悠々と旋回しました。そこへ、もう1羽のノスリが飛んできて、旋回に加わりました。

閑話休題、『江戸幕府の御家人』(戸森麻衣子著、東京堂出版)は、江戸幕府の御家人を論じた本格的な学術書であるが、表現が平明で堅苦しくないため、楽しみながら読み進めることができます。

「江戸城で職務を行っている幕府役人には、その属性が大名である場合と旗本・御家人である場合とがあります。旗本・御家人は、将軍の直臣で、万石未満であり、身分としては旗本のほうが上位になります。幕府首脳を構成する老中・若年寄・側用人などには大名が就任しますが、町奉行・勘定奉行などといった行政部局の長は旗本が就任する役職です。御家人の就任する役職はというと、誰かの配下という位置に就くのが大半であるため、どこで何の仕事をしているのかわかりづらく、判明していない点も多いのです」。本書では、15,000~18,000人ほどいたといわれる御家人たちが、どのように採用され、どこに住み、どのような場所で、何の仕事に従事していたのかが、具体的に説明されています。

とりわけ興味深いのは、御家人株が売買されていたという事実です。「江戸時代にささやかれた俗語に『与力千両、御徒五百両、同心二百両』というのがありました。これは御家人株売買の相場を示す言葉で、俗語になっているということは、株が金銭で売買されていたことが町人にも広く知れ渡っていたことを示します。対象となる家の禄高や家格などによって売買値段が異なるというわけです。禄高が多ければ年収も高いわけですから当然でしょう。・・・御家人株を買って幕臣になりたいと希望するのは浪人・旗本の家臣・富裕な百姓や商家の子弟などであり、彼らは士分というステータスを求めているためです」。

「勝海舟や川路聖謨のみならず、本人や父祖が御家人株の買得によって幕臣となり、立身したという人物が多く見られます。・・・榎本武揚も同じような経歴の持ち主です」。