榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

中国共産党によるチベット迫害の凄まじい実態・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2550)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年4月11日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2550)

ハナモモの園芸品種・キクモモ(写真1、2)、ホンシャクナゲ(写真3、4)、セイヨウシャクナゲ(写真4~8)、ハナミズキ(写真9~11)、ツルニチニチソウ(写真12、13)が咲いています。レッドロビン(写真14、15)の新葉が目を惹きます。我が家の庭の片隅で、シバザクラ(写真16)が咲いています。

閑話休題、『チベット侵略――中国共産党100の残虐行為』(チベット亡命政権ジュネーブ支局著、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所訳、飛鳥新社)では、中国がチベットで行ってきたことの実態が生々しく綴られています。

「このハンドブックは、中国共産党の占領以来のチベットで起きた残虐行為を詳らかにし、中国共産党がその暴力的な歴史を消し去ろうとしていることに異議を申し立てます。また、中国共産党の過去の政策や現在進行中の政策によって、数え切れないほどの人命が失われ、文化、環境、言語、宗教、そして何世紀にもわたる遊牧民の生活習慣が失われたことについて、中国共産党に反省を促すのを刊行の目的としています。・・・私たちは、1949年以降、中国共産党がチベットで行った残虐行為を、報告書、書籍、その他のアーカイブから引用してまとめました。掲載された100の残虐行為は、現地で起こったことすべてを網羅してはいません。チベットやその他の中国共産党が支配し抑圧する地域で行われた、残酷で無差別な犯罪行為の代表的なものを紹介し、読者が中国共産党の統治とその継続性に疑問を持つことを期待して編纂したものです。それは残虐行為の歴史であると同時に、チベット人が中国共産党に対して示した勇気と継続的な抵抗の物語でもあり、そこには希望のメッセージがこめられています。中国共産党が都合よく赤いカーテンを引いて、何十年にもわたる現地での恐怖を無かったことにしてしまうのを阻止し、彼らの残虐行為に異議を申し立てます」。

●大量虐殺、●強制不妊・避妊・中絶手術と嬰児殺し、●強制労働収容所、●臓器狩り――などなど、引用が憚られるほどの、戦慄する事例の連続です。ここでは、「僧侶や尼僧への迫害」を引用するに止めます。「中国共産党は、公然とチベット仏教を非難し、僧侶や尼僧、宗教者を辱めた。神聖なチベット仏教の経典は燃やされて糞尿と混ぜられ、神聖なマニ石(祈りやイメージが刻まれた石や石板)はトイレや舗装に使われた。僧侶や尼僧は公衆の面前で性行為を強要され、『奇跡を起こせ』と嘲笑された。廃墟となった修道院や寺院は豚小屋と化し、中国の刑務所で飢えた僧侶や尼僧は『仏陀から食べ物をもらえ』と言われた」。