メスがオスを選ぶのが動物の基本だって・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2804)】
イソヒヨドリの雄(写真1~3)、タヒバリ(写真4)、イカルチドリ(写真5、6)をカメラに収めました。ソシンロウバイ(写真7、8)が枯れた実と蕾を付けています。因みに、本日の歩数は11,764でした。
閑話休題、『66歳、動物行動学研究家。ようやく「自分」という動物のことがわかってきた。』(竹内久美子著、ワニブックス)から、いくつものことを学ぶことができました。
「大学院に進学し、動物行動学を学んでみてわかったのは、メスがオスを選ぶのが動物の基本であるということだった。哺乳類であれば、メスは一度妊娠すると、妊娠期間、出産、授乳、その後の子育て、とスケジュールが目白押しであり、次の子を得るチャンスは何年も先というのが普通である。片やオスは一度射精したなら、次の子を得るチャンスは、精子が回復したとき。チャンスをものにできるかどうかは別として、チャンスだけはすぐに巡ってくる。このようにメスには繁殖のチャンスが少ないことと、子を産み育てるために多大なエネルギーを必要とするということから、どうせ産むのなら、できるだけ質のよいオスの子を得たいと、オスを厳しく選ぶようになる。よってメスがオスを選ぶことが原則になるのだ」。納得!
「『そんなバカな!』のテーマの一つは、イギリスの動物行動学者のリチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』という考え方を紹介することだった。ただ『利己的な遺伝子』とは、まったく新しい概念ではなく、ダーウィン以来の正統的な進化論について、極めて簡潔に、おしゃれに言い表しただけである。我々は遺伝子が時間の旅をするための乗り物(ヴィークル)であり、遺伝子は自身のコピーをできるだけ増やすという論理のもとにのみある。利己的とは、我がままとか、自分のことしか考えないという意味ではなく、自身のコピーを増やすという点においてのみ利己的だという意味である」。進化論におけるリチャード・ドーキンスの立場をこれほど分かり易く説明した例に出会ったことがありません。
「右脳を発達させるのは、男性ホルモンの代表格である、テストステロンである。つまり、右脳が発達している男性はテストステロンのレベルが高く、男として魅力的なうえに、ジョークを自らよく言えるとか、よく解することができるということになる。ジョークとは単に人を笑わせるだけのものではない。その人がいかにジョークを言えるのか、あるいはジョークを解することができるのかによって、本人のテストステロンのレベルの高さ、ひいては男としての魅力をも示すことになるのだ。そういえば私の軽いジョークをたしなめた男、デパートで買い物をすることを批判した男も、男としてさっぱり魅力がなかった」。この件(くだり)を、私がジョークばかり言っていると非難する女房に読まさねば。