榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

身近な鳥たちの巣が写実的な絵で示されていて、大変勉強になる一冊・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3051)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年8月25日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3051)

オミナエシ(写真1、2)、ハゲイトウ(ウモウゲイトウ。写真3、4)が咲いています。

閑話休題、『身近な鳥のすごい巣』(鈴木まもる文・絵、イースト新書Q)は、身近な鳥たちの巣が写実的な絵で示されています。その上、添えられている解説が大変勉強になる一冊です。

●メジロの巣は、クモの巣の糸を活用している。
●ヒヨドリの古巣を、ヤマネがリノヴェーションして使用することがある。
●ハトは雛に虫を与えず、ピジョンミルクという栄養のある液体を吐き戻して口移しで与える。雄も体内で生成したピジョンミルクを雛に与える。
●カワセミは、雄と雌が共同して土手に穴を掘り巣を作る。大きく太い嘴をつるはしのようにして掘り進む。
●ウグイスは一夫多妻で、雄は子育てをしない。ウグイスは、木の上でなく、雛の餌になる虫が多い地面に近い藪の中に巣を作る。地面に近いということは天敵に襲われる確率が高くなる。そこで、ウグイスの雄は複数の雌と交尾して、たくさんの子孫を残そうとするのだ。
●コジュケイがドドドと走り出し、バタバタと低空飛行して逃げていく様は、小型の恐竜が飛べるようになった仮説の一つ、「翼アシスト傾斜走行説」を裏付ける。
●コチドリは、天敵の目をくらます騙し絵のような配色の庭園みたいな巣を作る。