ルソーの『新エロイーズ』が当時のヨーロッパで大ベストセラーとなった理由が分かったぞ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3113)】
ヤマガラ(写真1~6)、メジロ(写真7)、高鳴きするモズの雄(写真8、9)をカメラに収めました。昨日アサギマダラが見られたという情報に接し、その場所に急行しました。そこで運よく行き合った齊藤建夫氏(写真10)によれば、アサギマダラが来てくれることを願って、仲間と二人で今年3月にフジバカマ(写真10~12)とヒヨドリバナ(写真13)を植えたところ、10月18日から昨日まで連日、複数のアサギマダラがやって来たが、昨晩の豪雨・雹のせいか、今日は見ていないとのこと。アサギマダラ・ファンにとって垂涎の成功例だ! 残念ながらアサギマダラには出会えなかったが、アカタテハ(写真14、15)を撮影できました。明日以降、アサギマダラを撮影できるまで、頑張るぞ! 散歩中の、優しい飼い主に貰われたトイ・プードル(雄、11歳)に出会いました。因みに、本日の歩数は12,921でした。
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閑話休題、『ルソー全集(第9巻)』、『ルソー全集(第10巻)』(ジャン=ジャック・ルソー著、松本勤訳、白水社)には、書簡体小説『新エロイーズ』の第1部~第6部が収められています。
単行本2冊を合わせると厚さが8cm(1074ページ)ある長篇を読み終えて、『新エロイーズ』が当時のヨーロッパで大ベストセラーとなった理由が分かりました。これは、状況が次から次へと変化し、読み手をワクワク、ハラハラさせる恋愛小説、友情小説なのだということが。
時は18世紀、場所はスイスのジュネーヴ湖畔――。男爵令嬢のジュリは、家庭教師の青年サン・プルーから愛を打ち明けられ、戸惑いながらも、彼女も愛を告白し、高潔な心で自分を守ってくれるよう懇願します。
やがて、木立の中での、突然のジュリからの接吻を経て、ジュリは純潔を失い、激しく後悔します。
一方、ジュリの誇り高い父親は、愛する娘の恋人が平民であることに我慢ができず、二人の交際、結婚を決して許そうとしません。
愛する恋人に永遠の別れを告げたジュリは病気になってしまいます。
ジュリは、父が強く薦める、父の長年の友人にして、父の命の恩人でもある名門のヴォルマールと結婚せざるを得なくなります。
二人の子を儲け、平穏な結婚生活を送りながらも、秘密を隠し続けることに苦悶したジュリは、夫にサン・プルーとの過去を告白するが、夫は結婚以前からそのことを知っていたことを知ります。
ジュリとの別れに絶望したサン・プルーは世界一周の航海に出ます。数年後に帰国したサン・プルーをヴォルマールは気持ちよく自邸に迎え入れます。
ジュリは、夫が無神論者であることに悩みます。
子供を救おうと湖に飛び込んだジュリは病勢が募り、遂に、愛する従姉妹クレールの腕の中で死を迎えます。
愛とは何か、結婚とは何か、友情とは何か、そして、信仰とは何か――を、改めて考えさせられる作品です。
長い手紙のやり取りが続くため、現代人にはいささか冗長に感じられるかもしれないが、ルソー・ファンには、この長篇に果敢に挑戦してほしいものです。