独裁体制を崩壊させるための最高の教科書・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3288)】
【読書の森 2024年4月13日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3288)
生物観察会に参加しました。講師の池田駿先生の解説で、クサガメ(写真1、2)、ニホンアカガエルの幼生(オタマジャクシ。写真3)、カダヤシ(写真4)、シオヤトンボの雄(写真5)、雌あるいは未成熟の雄(写真6)、オクマワラビ(写真7)、ムサシアブミ(写真8)、シュンラン(写真9)、フキの雄花(写真10)、オドリコソウ(写真11)、タガラシ(写真12)、ノミノフスマ(写真13)、ムラサキサギゴケ(写真14)、準絶滅危惧種のイチョウウキゴケ(写真15)――について学ぶことができました。因みに、本日の歩数は15,199でした。
閑話休題、『独裁体制から民主主義へ――権力に対抗するための教科書』(ジーン・シャープ著、瀧口範子訳、ちくま学芸文庫)は、副題どおり、権力に対抗するための最高の教科書です。著者が、長年に亘り、どうしたら独裁主義を防ぐことができるか、どうしたら打倒することができるかを研究してきた結果が本書に結実しているからです。
独裁体制崩壊を成功させるに当たり、苦難と死が無駄に費やされずに済むことに、著者の方法論の主眼が置かれています。
具体的な考え方と方法が順序立てて述べられています。私なりに整理すると、こうなります。
●暴力を用いた反乱は相手の残忍な衝動を刺激し、民衆を以前よりもさらに不自由な状況に追い込む。
●厳しい現実を直視する。
●独裁政権の弱みを衝く。
●政治的抵抗(独裁政権への非協力)を展開する。
●現実的な戦略計画(全体計画、戦略、戦術、方法)を立てる。
本書を熟読玩味すれば、政治的な独裁のみならず、身近な独裁状況の改善も可能ではないかという気になってきました。