榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

咳とともに土を吐き出す兄と、その土を集め庭に敷きつめる弟・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3454)】

【読書の森 2024年9月23日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3454)

茨城の「葛城の森」での植物観察会に参加しました。オギ(写真1)、アシ(別名:ヨシ。写真2)、キクイモ(写真3)、カラスウリ(写真4、5)、ヒメシダ(写真6)、湿原デザイン(写真7)を観察しました。アメリカザリガニ(写真8)、シラホシカメムシ(写真9)、クビキリギス(写真10)、ツマグロヒョウモンの雌(写真11)、フクロウ用の巣箱(写真12)をカメラに収めました。

閑話休題、非常に短い作品なのに、いしいしんじワールドは、普段は眠りこけている私の想像力を激しく掻き立てます。

例えば、超短篇集『マリアさま』(いしいしんじ著、ちくま文庫)に収められている『』――。

ごほり、ごほり、と濁った咳とともに土を吐き出すという病気の兄。兄が吐き出した土を一粒残らず集め、ていねいに庭に敷きつめる、指でつらぬけそうなくらいすきとおった頬の弟。

あなたの想像力は揺さぶられていますか?