初期人類は女性も狩猟に参加していたというのは、本当か・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3529)】
【読書の森 2024年12月4日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3529)
ツリウキソウ(学名:フクシア・マゲラニカ。写真1、2)、オトメツバキ(写真3)が咲いています。パイナップル(写真4)、サンジャクバナナ(写真5)が実を付けています。我が家の餌台の常連のシジュウカラ(写真12、13)。
閑話休題、「日経サイエンス 2025年1月号」(日経サイエンス社)には、驚くべき研究結果が掲載されています。
「狩りをする女たち――最新科学が覆す『男は狩猟、女は採集』」(C.オコボック、S.レイシー著、北川玲翻訳協力)の主張を整理してみましょう。
●運動生理学、古人類学、考古学、民俗学の最新研究から、これまで広く信じられてきた初期人類の「男は狩猟、女は子育てと家事」説が覆された。
●運動生理学的研究から、女性は男性よりエストロゲンが多いため、持久力を要する活動に向いていると考えられる。
●先史時代の証拠から、ネアンデルタール人は男性も女性も等しく待ち伏せ猟で大型動物を狩り、皮をなめしていたことが示唆されている。
●近現代の狩猟採集社会の観察から、女性が狩猟に参加している直接の証拠が得られている(例えば、フィリピンのアエタ族)。