榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

盗まれた宮澤賢治の『春と修羅』初版本には、とんでもない秘密が隠されていた・・・【情熱的読書人間のないしょ話(4003)】

【読書の森 2026年2月27日号】 情熱的読書人間のないしょ話(4003)

我が家の庭師(女房)から、ヒメリュウキンカ(写真1)が咲き出したわよ、との報告あり。餌台の常連のシジュウカラ(写真2~7)たち。

閑話休題、『ビブリア古書堂の事件手帖(3)――栞子さんと消えない絆』(三上延著、メディアワークス文庫)では、大正13年に刊行された『春と修羅 心象スケツチ』(宮澤賢治著)の初版本を巡る謎に、並外れた古書の知識と洞察力を有するビブリア古書堂店主・篠川栞子が挑戦する章が強く印象に残りました。

栞子の母の同級生の玉岡聡子から、「この部屋から盗まれた本を、取り返して欲しいの」と頼まれます。

栞子によれば、「宮澤賢治は多くの作品を残していますが、生前に刊行された著書は、童話集の『注文の多い料理店』とこちらの『春と修羅』だけです。どちらも自費出版に近い形で、当時はほとんど売れず・・・作者自身がかなりの冊数を引き取ったようです」。

「まったく面識のなかった人間同士が、古書で繋がっている。なんだか不思議な感覚だった」。

この盗まれた『春と修羅』には、とんでもない秘密が隠されていたのです。