榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

日本全国の美しい図書館巡り・・・【情熱的読書人間のないしょ話(135)】

【amazon 『日本の最も美しい図書館』 カスタマーレビュー 2015年8月6日】 情熱的読書人間のないしょ話(135)

私の一番好きな言葉は「情熱」です。私の講演、講義、プレゼンテーションの最後は、昔も今も、必ず、画面いっぱいの真っ赤な「情熱」の二文字で締めるようにしています。

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閑話休題、『日本の最も美しい図書館』(立野井一恵著、エクスナレッジ)は、図書館好きには見逃せない一冊です。

日本全国の美しい41の図書館がカラー写真で紹介されています。

「四季折々の表情を楽しむ憩いの空間――千葉市中央図書館(千葉市)」の「ガラスの大屋根から光がふりそそぐ『アトリウムガーデン』は、水耕栽培の緑と階段状に流れる滝がさわやかな憩いの空間。ここをはさんで左手が生涯学習センター、右手が図書館という建物構成」。

「本に囲まれた空間は地元の『河岸段丘』を大胆に再現――十日町情報館(新潟県十日町市)」の「建物の西半分には約8万冊の本がズラリと並ぶ、回廊式の開架スペースが圧巻のスケールで広がります。特徴的なのは、階段とスロープを通って書架を巡る段差のある空間をつくったこと。これは地域の特徴的な地形である『河岸段丘』をモチーフにしたもの」。

「十字型の柱から光がふりそそぐ庭園図書館――福井県立図書館(福井市)」は「約7haもある広大な敷地と自然環境を活かし、『緑の中の庭園図書館』をコンセプトにデザインされています。建物を囲む庭園はウッドデッキと池を媒介にして館内との連続感をもたせ、床から天井を全面ガラス張りにすることで実現した、視界が広がる明るく開放的な空間です」。

「傘のような大屋根を秋田杉が支える『本のコロセウム』――国際教養大学中嶋記念図書館(秋田市)」は「木材の美しさを強調し、ぬくもりとやすらぎを感じる深遠な空間を形成しています。階段状にぐるりと書架を配置したコロセウム状の閲覧室は、本に囲まれる喜びと、館内を一望できる開放感があり、学習意欲を喚起する環境をねらって設計されました」。

「書棚からカウンターまで木製で統一」されている、話題となった「図書館とカフェ、書店が融合する新型公共図書館――武雄市図書館・歴史資料館(佐賀県武雄市)」は、一度、見学したい図書館の一つです。

「アーチ屋根が大胆に折れ曲がる個性派フォルム――北九州市立中央図書館(福岡県北九州市)」の「アーチがつくる美しい陰影からは、ゴシック建築のような荘厳な雰囲気さえ感じられます」。三共の北九州担当時代によく利用した図書館ですので、懐かしさがこみ上げてきました。