シラコバト、アオバトをカメラに収めたいなあ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2592)】
アオスジアゲハ(写真1、2)、ゴマダラチョウ(写真3)、アカボシゴマダラ(写真4~9)、サトキマダラヒカゲ(写真10)、オオヒラタシデムシ(写真11、12)をカメラに収めました。ヒペリカム・カリキナム(セイヨウキンシバイ。写真13~15)が咲いています。
閑話休題、『となりのハト――身近な生きものの知られざる世界』(柴田佳秀著、山と溪谷社)のカワラバト(ドバト)やキジバトに関する解説は興味深いが、私が注目したのは、シラコバトとアオバトの情報です。
●シラコバト
「シラコバトは、日本では関東地方のごく一部にしか分布しないハトである。その分布の中心が埼玉県東部・・・隣接する千葉県や茨城県にもごく少数が生息している。・・・じつは私が住んでいる千葉県の北西部では、2002年くらいまでは普通にシラコバトがいたし、繁殖もしていた。ちょうど同じ年には、JR武蔵野線の新三郷駅(埼玉県)のホームに7つも巣があった。このままいくと立派な都市鳥としてドバトやキジバトと同じようになるんだろうなと、私は思っていたのである。いよいよ日本のシラコバトもヨーロッパやアメリカのように全国制覇をするのかと思いきや、いつしかシラコバトは近所から消えていった。分布の中心地である埼玉県では、2005年から急速に数が減ってしまい、2019年にはたった38羽しか見つからなかったのである。減少の大きな原因は、なんと鳥インフルエンザだというのだ。シラコバトは、鶏舎のニワトリの飼料を重要な食物資源としていた。それが鳥インフルエンザ感染防止のために、外から鳥が入れないように鶏舎を完璧にブロック。それによって食糧を絶たれてしまったのである。また、養鶏場自体も都市部では経営できなくなり、閉鎖されて少なくなっている。さらに最近は街に棲むオオタカが増えて、シラコバトが食べられてしまうことも減った原因の一つだろう。・・・現在のシラコバトが置かれている状況から考えると、絶滅してしまうことも十分あり得るように思える」。著者同様、千葉県北西部に住み、シラコバトをカメラに収めたいと何年も頑張ってきたが、まだ実現できていないバード・ウォッチャーの私としては、急激な数の減少には居ても立ってもいられない気持ちです。
●アオバト
「アオバトが海水を飲みに来るのは時期が決まっている。『こまたん』の観察によると、神奈川県大磯町では5月から11月の間だけだという。・・・また、1日の時間帯では早朝が最も数が多く、午後はあまり飛んでこないこともわかっている。私も大磯で観察したことがあるが、夜明け少し前に現場に到着し砂浜で静かに腰掛けて待っていると、日の出とともにアオバトの群れがやってきた。群れは数羽のときもあれば、50羽以上のこともある。次々と飛来しては磯に降り立ち、潮だまりの海水をごくごく飲んでいる。滞在時間はとても短く、数秒だったり、長くても数分で飛び去ってゆく。とても落ち着かないのである。・・・いつしか群れが来なくなってしまった。時計を見ると9時半を回っていたので、やはり海水を飲む時間は早朝なんだなと実感した」。よし、今年こそ、大磯に行くぞ!