結婚、離婚、非婚、事実婚が入り乱れ、改めて結婚について考えさせられる小説・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2796)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年12月12日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2796)
我が家の庭の餌台「空中楽園」と「カラの斜塔」には、連日、メジロ、スズメ、シジュウカラたちがやって来ます。庭の片隅では、ニホンズイセンが咲き始めました。
閑話休題、小説『愛という名の切り札』(谷川直子著、朝日新聞出版)では、結婚、離婚、非婚、事実婚のケースが臨場感豊かに描かれています。
飯田百合子の場合――これが当たり前だと疑問を抱かず、退職後は何もしない夫と結婚を続ける主婦の百合子。
影山梓の場合――他に好きな女性ができたという理由で、長年連れ添った作曲家の夫から離婚を迫られるライターの梓。
影山香奈の場合――結婚にはメリットがないと、恋人と付き合いながら非婚を続ける百合子の娘、スタイリストの香奈。
河野理比人の場合――百合子の遺伝子をもらって子供を作り育てたいという、ゲイで男性の恋人がいる作曲家志望の大学院性の理比人。
改めて結婚とは何かを考えさせられる作品です。
個人的には、ヒットした映画音楽などはクラシックの影響大と知り、音楽に疎い私はびっくりしました。