トナカイが引く橇に乗って空をやってくるサンタクロースのイメージを決定づけた200年前の詩が絵本に・・・【山椒読書論(626)】
【読書クラブ 本好きですか? 2021年12月10日号】
山椒読書論(626)
私は小学6年生までサンタクロースの存在を信じていました。クリスマス・イヴ、布団にもぐり込みながら、3歳下の妹と、今年こそサンタクロースを見るまでは眠らないでいようね、と固く誓い合ったというのに、いつの間にか寝入ってしまい、正体を見破れなかったからです。
絵本『サンタクロースとあったよる』(クレメント・クラーク・ムーア原詩、ホリー・ホビー絵、二宮由紀子訳、BL出版)は、現在お馴染のトナカイが引く橇に乗って空をやってくるというサンタクロースのイメージを決定づけた200年前の詩を絵本化したものです。
「つきのひかりにかがやく いちめんのゆき そして そらには・・・ ねえ しんじられるかい? 8とうのトナカイにひかれて はしる ちいさなそり」。
「ぼくには すぐにわかった 『サンタクロースだ』って ワシよりもはやく よぞらをかけぬける うつくしいそり サンタクロースは トナカイたちに くちぶえをふき ほがらかによびかける」。
「かぜにまいおどる かれはのように ひらりひらりと たかいへいや きをのりこえ そらをかけぬけて トナカイたちとサンタクロースのそりは ぼくたちのやねのうえに おりたった プレゼントのおもちゃを いっぱいにつんで」。