サンタクロースを待つ少年の前に現れた、白い蒸気に包まれた謎めいた汽車の物語・・・【山椒読書論(633)】
【読書クラブ 本好きですか? 2021年12月17日号】
山椒読書論(633)
絵本『急行「北極号」』(クリス・ヴァン・オールズバーグ絵・文、村上春樹訳、あすなろ書房)は、サンタクロースを待つ少年の前に現れた、白い蒸気に包まれた謎めいた汽車の物語です。
「『みなさん、ご乗車くださーい』と車掌が大きな声で叫んだので、ぼくはそちらに駆けていった。『やあ、君も来るのかい?』。『どこに行くんですか?』とぼくはたずねてみた。『どこって、もちろん北極点さ』という答えがかえってきた。『これは急行<北極号>だもの』。車掌がさしだした手をつかむと、ぼくは列車の中にひっぱりあげられた」。
さあ、私たちも「ぼく」と一緒に列車に乗り込んで、不思議な体験を楽しみましょう!