榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

祖父が遺した開かずの金庫に秘められた真実・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2511)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年3月3日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2511)

コゲラ(写真1~4)、シジュウカラの雄(写真5)、ヒヨドリ(写真6、7)、シロハラ(写真8)、ツグミ(写真9)をカメラに収めました。池の近くで食痕(写真10)を見つけました。カルガモの殺害犯はオオタカではないかと睨んでいます。【追記】その後、野鳥に造詣の深い野鳥観察仲間のSさんに確認したところ、殺害犯はオオタカの可能性が高いが、犠牲になったのはカルガモではなく、マガモの雌との回答が得られました。私の野鳥探偵力はまだまだ未熟と痛感した次第です(涙)。

閑話休題、『本と鍵の季節』(米澤穂信著、集英社文庫)は、図書委員の男子高校生二人が謎解きに挑戦する連作短篇集です。

収められている『913』は、私のような図書館大好き人間には堪らない作品です。

高校2年生の堀川次郎と松倉詩門は、図書委員を引退した先輩、3年生の浦上麻里から、亡くなった祖父が遺した金庫を開けてほしいと頼まれます。ダイアルを回して番号を合わせて開ける方式の金庫だが、番号を教えてもらう前に祖父が亡くなってしまったというのです。

二人は謎解きに立ち向かうが、「松倉は足を止め、僕の方を見もせずに、足元に目を落として呟くように言う。『この話は、もともと愉快な冗談だった。おじいちゃんが可愛い孫にしかけたお遊びだ。だけどいまは違う。もうお子様向きの冗談は終わっていて、もっとろくでもない、欲得ずくの話になってるよ。堀川、あの家ではなにかが起きてる。やっぱり俺たちは、他人の金庫なんかに関わるべきじゃなかった』」。「屈託のない、人を引き込むような笑顔だ。浦上先輩は欲得のため僕たちを利用しているのだ、と松倉は言う。けれどこの笑顔を目の当たりにした瞬間、松倉は間違っているという気になる」。

遂に、二人は金庫を開けるための番号を突き止めることに成功します。ここで物語が終われば、鮮やかな暗号推理小説ということになるのだが、何と、その番号は恐るべき真実を告げていたのです。そして、金庫に入っていたのは・・・。