夜回り先生は若者たちに、「死を怖れず、死から逃げず、死を求めず、生き抜いてほしい」と呼びかける・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2844)】
【読書クラブ 本好きですか? 2023年1月29日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2844)
ジョウビタキの雄(写真1、2)、シジュウカラ(写真3)、カワラヒワ(写真4)、ツグミ(写真5)をカメラに収めました。ウメ(写真6~12)が芳香を漂わせています。
閑話休題、『もうすぐ死に逝く私から いまを生きる君たちへ ――夜回り先生 いのちの講演』(水谷修著、鳳書院)で、夜回り先生こと水谷修は若者たちに、「死を怖れず、死から逃げず、ましてや死を求めず、生き抜いてほしい」と呼びかけています。
著者は、「生きていてくれて、ありがとう」、「いいもんだよ。生きるって」と若者たちに伝えたいのです。
「世界でも有数の豊かな国であるはずの日本で、子どもたちの七人に一人は三度の温かい食事をとることができず、貧しさの中で、高校や大学・専門学校への進学をあきらめなくてはならない。こんな社会的・経済的な停滞が社会全体に暗い影を落とし続けています。・・・そして、君たちの中でも強い子はふて腐れる。『もういいよ。父さん、母さんも、先生も、どうでもいいんだ』。そうやって夜の世界にデビューしていく。非行、犯罪、薬物乱用・・・。普通の子たちは、そのイライラを大事な仲間にぶつける。いじめです。とっても哀しい行為です。そして、優しい子は心を閉ざす。不登校や引きこもりです。もっと優しい子は『私が悪いから』と自分を責める。リストカットしたり、あるいはOD(オーバードーズ=処方薬や市販薬を過剰摂取して依存する)をする。そして、最後は死に至る。とんでもないことになっています。私は夜回り先生・水谷修。この世の中を変える力はありません。でも、私は君たちを変える力はあります」。